舌の強直症(きょうちょくしょう)
こんにちは。さくま歯科 佐久間琢です。
今回は口腔外科の話です。
舌の強直症(きょうちょくしょう)についてです。
舌の下面に舌小帯(ぜつしょうたい)と呼ばれるスジがついています。
小さい頃は舌小帯(ぜつしょうたい)が強く付いていますが、
成長とともに退化していくのが一般的です。
しかし、退化しないで舌小帯(ぜつしょうたい)が強く付いたままのことがあり、
様々な弊害を起こします。
代表的な弊害
1.乳幼児期では、哺乳障害、嚥下障害。
2.乳児期には発音障害や心理的障害
発音障害ではとくに、ラ行、タ行、サ行が障害される。
3.下アゴの成長を妨げる。
症例を見てみましょう。
写真は16歳男性です。
かかりつけの歯科医院で舌小帯(ぜつしょうたい)の異常を指摘されて受診されました。
舌を上げようとしても、舌小帯(ぜつしょうたい)が邪魔をして上アゴまで届きません。
舌小帯(ぜつしょうたい)が舌を引っ張ってしまい、舌の動きを障害しているのがわかります。
舌がハート型になっています。
そこで、局所麻酔をおこない、舌小帯(ぜつしょうたい)を切除しました。
切除により舌小帯(ぜつしょうたい)のテンションがなくなり、
舌の可動性が増しました。
上アゴの方まで舌が動いています。
抜糸はおよそ5日から7日後に行います。
舌の強直症(きょうちょくしょう)は、
簡単な処置で改善できます。
投稿日:2009年8月29日 カテゴリー:口腔外科