土台(コア)の種類
こんにちは。さくま歯科 佐久間琢です。
今回は、土台(コア)について説明します。
神経を取った歯にかぶせ物をする場合、かぶせる歯には土台を入れる必要があります。
この土台をコアといいます。
神経を取った歯が咬めるようになるためには、
①根の治療(根管治療)
②土台(コア)の型採り
③土台(コア)をセットし、形成してかぶせ物の型採り
④かぶせ物のセット
この4つの段階を経ることになります。
かぶせるまでに2回型を採るわけです。
神経のある歯は土台(コア)を必要としないので形を整えてかぶせ物の型を採れば
よいので、上の③と④を行うことになります。
今回は②と③に関連するコアの種類について説明します。
A:金属の土台(メタルコア)
メタルコアの種類は以下の2つです。
①シルバーコア(保険適応)
②パラジウムコア(保険外)
①のシルバーは強度が弱いのですが、保険適応しており、価格が抑えられます。
②のパラジウムコアは強度が強いのですが、歯の破折を招くことがあります。
そこで、最近は保険外のかぶせ物をする場合、Bのファイバーコアを入れることが多いです。
パラジウムコアは保険外のものです。
メタルコアの症例を見てみましょう。
右上の前歯にメタルコアを装着しました。
削ってコアの形を整え、型を採ります。(支台歯形成といいます)
かぶせ物(オールセラミックス)で治しました。
オールセラミックスは光の透過性があり、
土台(コア)は次に解説するファイバーコアを使用した方がより審美的です。
B:金属ではない土台
ファイバーコア(保険外)
ファイバーコアはしなやかな材質で、ちょうど象牙質と同じような硬さのため、
歯の破折するリスクを減らすことができます。また金属ではないので、アレルギーの心配や歯肉の着色の心配もありません。
歯肉の着色については8月24日のブログを参照してください。
ファイバーコアの症例を見てみましょう。
右上の糸切り歯です。
土台(コア)の型を採り、ファイバーコアをセットしたところです。
削ってファイバーコアの形態を整え、かぶせ物の型どりを行います。
ハイブリッドセラッミクスのかぶせ物で治しました。
裏からみたところです。
土台(コア)はかぶせ物の下にあるので見た目にはよくわかりませんが、
先に示したような特徴があるわけです。
今回は土台(コア)の種類について説明しました。
かぶせ物の種類はまたの機会に解説します。
保険治療でも機能性は補えますが、保険外の材料には保険診療にない利点を持っています。
費用だけではなく、安全性や、適合性も考えて選ぶのがいいと思います。
保険のかぶせもの、保険外のかぶせものどちらを選んでも、毎日のブラッシングは大切です。
土台(コア)の費用については、ホームページの料金表をご覧になってください。