顔面神経麻痺について
こんにちは。 吉祥寺 さくま歯科 佐久間琢です。
先日、顔面神経麻痺について質問を受けました。
そこで、今日は口腔外科の分野から顔面神経麻痺について書きたいと思います。
顔面神経は顔の表情をつくる筋肉や舌の味覚を支配しているので、
顔面神経が障害されると、顔のゆがみや、味覚異常が生じます。
末梢性(まっしょうせい)と中枢性(ちゅうすうせい)に分けられます.
中枢性は脳腫瘍、脳梗塞、脳出血に合併するとされています。
日常生活で見られるのは末梢性が多いと思います。
末梢性と中枢性の区別の方法
麻痺側のおでこにしわを形成できないか、出来ても弱い場合は末梢性、
左右両方のおでこにしわが形成できる時は中枢性です。
この他に、閉眼(瞼を閉じることができない)が不十分になり、眼球の上転して白眼となります。
また、口笛が吹けなくなったり、食べ物が口からこぼれたりします。
治療
ステロイド療法やビタミン剤の内服、マッサージ、電気刺激などの理学療法が行われます。
神経線維の変性が見られない場合は予後良好です。
歯科との関連について
水痘・帯状疱疹ウイルスの感染により顔面神経(膝神経節)が障害されると
顔面神経麻痺、味覚障害、耳鳴り、めまい、耳部の水疱などの症状を起こします。
これをRamsay-Hunt症候群といいます。
季節の変わり目にはウイルス性の疾患が多く見られます。
異常を感じたら診察を受けるのがよいと思います。
投稿日:2009年10月31日 カテゴリー:口腔外科