骨粗しょう症について その2
こんにちは。武蔵野市 吉祥寺 さくま歯科 佐久間琢です。
前回の続きです。
骨粗しょう症の2回目で、具体的な問題点について書きます。
表に示すような薬を内服していたり点滴治療を受けている方や受けていた方は注意
が必要です。
骨粗しょう症だけでなく、悪性腫瘍の治療や転移にも使われています。
この薬をビスホスホネート製剤(BP製剤)といいます。
このような薬を飲んでいる方や飲んでいた方は必ず歯科医師に申告が必要です。
次のような問題点があるからです。
歯科治療での問題点は以下の3つだと思います。
①抜歯
②インプラント
③歯周病
①抜歯
ビスホスホネート製剤は骨の治りのサイクルを変えてしまうので、抜歯後に骨が出来にくく、
治りが悪くなります。骨壊死(こつえし)といって骨がダメになってしまいます。
②インプラント
インプラントは骨と接合することができなければ機能しません。インプラントが骨と接合することをオステオインテグレーションといいます。骨粗しょう症では骨のできるサイクルが変化しているためインプラントが骨と接合が難しく、この薬を使っている場合はインプラントをすべきかどうか考える必要があります。
③歯周病
歯の周りにある骨は、炎症があると溶けてしまいます。体はこの溶けた骨を元に戻そうと骨を作ります。骨が溶けたり出来たりを繰り返す訳ですが、ビスホスホネート製剤を服用していると骨の出来るサイクルを変化させてしまうために骨ができにくくなります。すなわち、歯周病を治りにくくしてしまいますのです。
骨粗しょう症だけでなく、全身疾患や内服薬は歯科治療で問題となることがあります。
関係ないなと思っても、病気や内服薬はしっかり申告するべきです。