小児の外傷
こんにちは。武蔵野市 吉祥寺 さくま歯科 佐久間琢です。
今回は口腔外科の分野から小児の外傷についてです。
今回の症例は成人でも多く起こる典型的なケースです。
症例です。
登り棒で遊んでいて転倒したとのことで受診されました。
6歳の男の子です。
上の前歯がグラグラになり、下くちびるの粘膜に傷があり出血しています。
オトガイの部分(アゴ)をぶつけて上の前歯が下くちびるの粘膜にぶつかり傷ができたと思われます。
デンタルレントゲン写真です。
グラグラしている前歯はもう生え換わりの時期です。
ここまで乳歯の吸収が進んでいると、もう抜歯してもいい時期です。
パノラマレントゲンです。
オトガイ部(アゴ)をぶつけた場合、直接ぶつけていないのに顎関節が骨折を起こすことがあります。
これを介達骨折といいます。
本症例では骨折はありませんでした。よかったよかった。。
外傷の基本は整復固定(せいふくこてい)といって、元の位置に戻して動かないように固定するのが大前提となります。
この場合は下顎骨に骨折もなく、歯はぐらぐらしましたが、生え換わる時期だったので大がかりな処置は不要でした。
受傷したら検査を受けるべきだと思います。