インプラント治療と従来の治療の違い
こんにちは。武蔵野市 吉祥寺 さくま歯科 佐久間琢です。
今回は、インプラント治療と従来の治療法がどのように違うかについて書いてみたいと思います。
従来の治療法とは、ブリッジや義歯の事です。
今までは、無くなった歯の両隣を削ってブリッジをかぶせる。しばらくすると歯が割れてブリッジを除去する。割れた歯を抜歯する。歯がなくなってくるとブリッジは無理なので義歯を入れることになる。入れ歯を入れてバネをかけた歯がまたダメになる。義歯は違和感が強いから使わなくなる。残っている歯は咬む力を支えきれずに抜けてしまう、、、というような経過をたどっていきます。
インプラントは無くなった歯を取り戻すようなものです。
このような連鎖を断ち切ることができます。しかし、どのような場合にも適応できるわけではなく、骨が残っていることが大変重要となります。また、全身疾患によってはかなりの制限を受けます。
私はインプラント治療は従来の治療法と全く違うと感じています。
インプラントが従来の治療と決定的に違うのは、インプラントが骨と接合するかしないか、すなわち、成功するか失敗するかのどちらか一つしかないという事です。
歯科医師の本分は如何にして悪い条件の歯を改善し残す事ができるかだと思います。しかし、インプラント治療の出現により、この概念は大きく変わってきていると思います。インプラント治療がある程度の成功を収めていますので、予後の悪い歯は抜いてしまい、予後のよいインプラントを選択するということがあっていいのかもしれません。しかし、安易にインプラントに決めるのもいけない事だと思います。ブリッジや義歯も検討すべきです。
以前、アメリカはボストンで開催された学会(PRD)に参加した事がありますが、残せるのではないかと思われる歯も抜歯してインプラントとなっているケースがほとんどで驚いたのを覚えています。欧米ではすでにこのような考え方が定着していると強く感じました。
患者さんが、ブリッジ、義歯、インプラントのどの治療法を選んでも、私は、患者さんが選んだ治療法でベストを尽くすという思いで診療しています。
いろいろな治療法がありますが、自分の歯で咬めることが何よりだと思います。
予防意識の向上、定期検診の重要性も理解しないといけません。
投稿日:2010年3月26日 カテゴリー:インプラント