顎関節症と頭痛
こんにちは。武蔵野市 吉祥寺 さくま歯科 佐久間琢です。
今回は、顎関節症の分野から顎関節症と頭痛についてです。
まず、頭痛について簡単に書きます。
頭痛は国際頭痛分類第2版(ICHD-II)というものがあって国際的にスタンダードな診断基準があります。
国際頭痛分類第2版(ICHD-II)によると、頭痛は
第1部 一次性頭痛(片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛)
第2部 二次性頭痛
第3部 頭部神経痛・中枢性。一次性顔面痛およびその他の頭痛
と分類されます。
このうち顎関節症で合併する頭痛は第1部の一次性頭痛のうち緊張型頭痛がほとんどを占めています。
緊張型頭痛は筋肉のコリから起こるもので、首や肩の運動、マッサージなどで筋肉の血流が改善すると症状が軽減するという特徴があります。
実際、頭痛の治療は神経内科で行うのですが、顎関節症の筋肉に症状が出るタイプ、
あるいは歯ぎしりが関係しているタイプを治療する場合は歯科医師も念頭においておかなければならない概念です。
米国では「顎関節症」というよりは「口腔顔面痛:こうくうがんめんつう」ととらえていて、診断方法も症状だけではなく、心理的、社会的側面からも評価するのが当たり前になっています。
日本では症状のみを診断しますので、随分と違うわけです。
また、処方できる薬もだいぶ違います。
最近では日本でもリエゾン診療といって心理、社会的な側面から精神科医と連携して治療する場合もあります。
いろいろと状況を判断しないといけないという訳です。
投稿日:2010年6月21日 カテゴリー:顎関節症