顎関節症の2軸診断
こんにちは。武蔵野市 吉祥寺 さくま歯科 佐久間琢です。
今回は顎関節症の分野から2軸診断についてです。
最近では、顎関節症というよりは、口腔顔面痛(こうくうがんめんつう)ととらえている話は以前書きました。
アメリカの米国口腔顔面痛学会では、病気を2つの方向から診断する方法を推奨しています。
疾患を2つの方向から評価するのが2軸診断という訳です。
2軸(第Ⅰ軸と第Ⅱ軸)をそれぞれ見てみましょう。
①第Ⅰ軸 ( 生物学的要因・AxisⅠ)
身体的要因のことで、アゴを動かす筋肉やアゴの関節の障害のことを意味します。
他に頭痛や帯状疱疹、動脈炎など口腔顔面痛(こうくうがんめんつう)の疾患がこれにあたります。
②第Ⅱ軸(心理社会的要因・AxisⅡ)
気分障害や不安障害といった精神的状態のことです。
顎関節症を治療する場合、痛みが強くても第Ⅰ軸の要素が強ければ、治療は比較的容易です。
逆に、痛みはそれほどでもないけれど、第Ⅱ軸の要素が強いケースは難症例となることが多いです。
このような場合、心療内科とのタイアップ(リエゾン診療)が必要です。
投稿日:2010年7月22日 カテゴリー:顎関節症