かみ合わせは顎関節症の原因か?②
こんにちは。武蔵野市 吉祥寺 さくま歯科
日本顎関節学会認定医 佐久間琢です。
今回は、顎関節症の分野から「かみ合わせは顎関節症の原因か」の2回目です。
かみ合わせ(咬合)を治して顎関節症が良くなったと思うことの罠についてです。
罠には3つあると思います。
①顎関節症が自然に良くなったケース
②患者さんが精神的な側面を持っていた場合、気分的な問題で症状が低下したと考えられるケース
(プラシーボ効果)
③患者さんが真面目な方で、顎関節に良いことを積極的に取り入れ、
悪いことは行わず医師の期待に答えようと努力するケース
以上のように実際はかみ合わせの治療が奏効していないのに症状が良くなった場合、
顎関節症はかみ合わせを治療すればよいと思ってしまうのです。
顎関節症の治療は保存的に行うべきでかみ合わせを積極的に変える事ではないのが現在の認識ですし、顎関節症は複数の因子が関与しているので、かみ合わせのみに固執するのは間違いということです。
咬みわせが悪い場合は治療すべきですが、
顎関節症を治すためにかみ合わせの治療をするのはいけません。
投稿日:2010年10月5日 カテゴリー:顎関節症