顎関節症と矯正治療
こんにちは。武蔵野市 吉祥寺
日本顎関節学会 顎関節症専門医 佐久間琢です。
今回は顎関節症の分野から顎関節症と矯正治療についてです。
さくま歯科には専門医の治療を求めて、
多くの方が顎関節の症状を主訴に受診されます。
最近、多いのは、矯正治療に絡んだ顎関節症のセカンドオピニオンです。
(セカンドオピニオン:別の医師の意見を求めて2件目、3件目の医院を受診すること)
一番多い主訴は
「あなたは顎関節症です。咬み合わせが悪いからかみ合わせを治おす必要がある。そのためには矯正か、かぶせ物をして咬み合わせをなおさないといけません。」と言われたが、本当にそのようにすべきか?いうものです。
「顎の位置を治すために24時間マウスピースをしなさい。」
と指導されたというのもありました。
めちゃくちゃです。
咬み合わせ(咬合)は顎関節症の原因の1つになっているかもしれませんが、
咬み合わせを治したからと言って必ず顎関節症が治るという訳ではありません。
顎関節症イコール咬み合わせが悪いではないということを理解しないといけません。
顎関節症の治療のために矯正治療を含め、咬み合わせを治す事は慎重に慎重に考えなければいけません。
ただ、悪い咬み合わせを治す事は問題ありません。
顎関節症において安易に咬み合わせの治療を行い結果が伴わない事が多いというのは
多くの研究で報告されています。
顎関節症だと必ずスプリント療法という訳でもありません。
顎関節の症状によってアプローチの方法が異なります。
気になる症状は受診しましょう。