インプラントが原因の上顎洞炎
こんにちは。武蔵野市 吉祥寺本町 さくま歯科 佐久間琢です。
今回はインプラントの分野から上顎洞炎についてです。
セカンドオピニオンの症例を紹介します。
症例です
他院でインプラント埋入直後から上顎洞炎に典型的な後鼻漏や頭重感が出現し、
インプラントを埋入した歯科医からはインプラントは関係ないと言われ、
2年間も耳鼻科に通院しているとのことです。
上顎、下顎ともに多数のインプラントが埋入されています。
口腔内は排膿が認められます。
インプラント周囲に骨が無く、上顎洞にインプラントが出ています。
上顎洞は粘膜の肥厚、膿汁で充満し、含気は認められません。
まずはインプラントの撤去を行い
歯性上顎洞炎と同様に上顎洞の洗浄を行うべきだと思います。
ここまでの所見がありながら、インプラントを埋入した歯科医はインプラントは原因ではないと言い切るそうです。また術前にも上顎洞炎のリスクについて説明がなかったようです。
インプラントは優れた治療技術だと思いますが、リスクも存在する事を忘れてはなりません。
上顎のインプラントは上顎洞が感染を起こす事は常にリスクとして存在します。
これは数年経過してからも起こりうる事で、当然ケアしなければなりません。
治療法の選択には十分注意すべきだと思います。
投稿日:2013年7月17日 カテゴリー:インプラント, 口腔外科