進行性下顎頭吸収PCRについて
こんにちは 武蔵野市 吉祥寺本町 さくま歯科 佐久間琢です
今回は顎関節症の分野から進行性下顎頭吸収についてです。
下顎頭がなんらかの原因でその体積を減少させ、前歯部の開口をていする病気で難治性の疾患です。原因不明で診断基準もはっきりしない難しい疾患です。
関節破壊を起こすものにリウマチがあります。リウマチは約10%が顎関節に発生し、両側性に起こることが多いとされています。PCRとの鑑別が必要な疾患です。
症例です。
ここ数ヶ月で前歯部が開いてきたとのことで来院されました。
この状態を前歯の開口といいます。
パノラマレントゲンです。顎骨の骨折など開口の原因ははっきりしません。左下顎頭の破壊がある感じです。
顎関節の撮影をします。左の下顎頭の皮質骨がなく、なんらかの異常があります。精密な検査が必要です。
このケースでは、大学病院口腔外科に紹介し骨シンチなど精査を行いました。
PCRは原因不明の難治性疾患です。骨シンチの結果、骨の破壊が終わり修復の起点が働いている事が分かったので、下顎頭にかかる負担を軽減し咬合の安定を図り様子をみる方針となりました。場合によっては手術を行うこともあります。
投稿日:2016年3月28日 カテゴリー:顎関節症