歯髄炎とは
こんにちは。武蔵野市 吉祥寺本町 さくま歯科 佐久間琢です
今回は、歯内療法の分野から歯髄炎についてです
歯髄とは歯の中にある神経の事で、この神経の炎症を歯髄炎と言います。
神経が炎症を起こしてしまう理由にはいくつかありますが、一番多いのは虫歯です。虫歯を削って行くと神経までの距離(残っている歯の厚さ)が短くなり炎症を起こします。削る事や咬む事が刺激になる事もあり、修復後に歯髄炎になる事もあります。
深い虫歯のケースです。
中心部分がかなり薄くなっている様子がわかります。
神経が露出しない場合は神経を保存しますが、症状が出てしまったら神経を取る必要があります。
象牙質は、象牙細管という細い管で神経に通じていて痛みを伝達するのですが、この象牙細管は歯の部位によって走行が異なります。多い場と少ない場所があるのです。歯を削る際は神経が炎症をおこない配慮をするのですが、それでも神経が炎症を起こす事があります。本当に困ったものです。
歯の構造はエナメル質、象牙質、セメント質といった異なる構成要素からなり神経の形態や数、走行も複雑で臨床上、本当に厄介だと思います。なぜこんな構造をしているのか?もっと治療しやすいような形態で発生してこないのか?私が大学院に残っていたら研究してみたいテーマです。発生が変わる訳ではないので、あまり役に立つ研究テーマではないかもしれませんが・・・。
投稿日:2016年4月25日 カテゴリー:歯内療法