クラックと歯髄炎
こんにちは 武蔵野市 吉祥寺本町 さくま歯科 佐久間琢です
今回は歯内療法の分野からクラックと歯髄炎についてです。
歯髄炎(しずいえん)とは歯の中にある神経が炎症を起こす事で、
ひどくなると神経を取る必要が出てきます。
歯の神経は保存すべきですが、痛みが出て咬めないようなら取るべきです。
神経を取ると歯に弾性がなくなり破折を起こしやすくなりますが、機能できないなら神経は取らないといけません。
症例です
他院で知覚過敏と診断されずっと知覚過敏の処置を受けていたが、
自発痛がひどくなり受診された患者さんです。
よく見ると歯にクラックがあり第一大臼歯が歯髄炎を起こしています。
まずかぶせ物を外します。
セメントがありますが、頬側、口蓋側の2方向からクラックが確認できます
セメントを取るとクラックが近心からも走っているのがわかります。
神経を取る必要があるのでさらに削っていくと
クラックが4方向から入っている様子がわかります。
神経を取って、自発痛は無くなりました。
マイクロクラックはどの深さまで割れているかは判断が難しいです。完全に割れてしまえば目視できますが、そうでなければ割れているとまでは言えない事も多々あります。
症状や歯肉の腫れなど総合的に判断ますが、咬めなければ抜歯の適応と言う事になります。
投稿日:2017年4月12日 カテゴリー:歯内療法