スプリント療法だけで顎関節症が治るか?
こんにちは 武蔵野市 吉祥寺本町 さくま歯科
日本顎関節学会認定 顎関節症専門医 佐久間琢です
今回は顎関節症の分野からです。
受診される方の中には「スプリントを装着したが良くならない」といった主訴も多くいらっしゃいます。
診察してみると、スプリントが合っていなかったり、病態と適応が違うタイプのスプリントを使用していたり、開口練習がなされていなかったりと単に入れて終わりにしている事が多いと感じます。
スプリント療法は保存的治療の一部を担っていますが、開口練習やTCHの是正など他にもやるべき事がたくさんあります。
スプリントの効果は関節に対する負荷の軽減という点では威力を発揮しますが、運動練習や、TCHの是正の方が大切というケースもあります。
また、スプリントの装着により、歯と歯が直接ぶつかることがなくなるので、歯や、セットした補綴物を守るという役割もあります。
運動療法は指導しても保険点数がないので、点数の算定可能なスプリント療法のみが行われているという保険治療の弊害もあると思います。
運動療法もしっかりと行わないと効果がないと思います。
投稿日:2020年12月2日 カテゴリー:顎関節症