扁平苔癬(へんぺいたいせん)
こんにちは。武蔵野市 吉祥寺 さくま歯科 佐久間琢です。
今回は、口腔外科の分野から扁平苔癬(へんぺいたいせん)についてです
この病気は口の中の粘膜疾患です。
原因は不明とされていますが、
自己免疫性の発生機序が関与しているのではないか言われています。
また、C型肝炎の場合、扁平苔癬(へんぺいたいせん)が出現する確率が高い
との報告があります。
白板症と並んで、口腔潜在的悪性疾患とされていて、癌化の可能性がある疾患に位置付けられています。炎症性の疾患ですが、癌化の報告があります。
症例です。
舌に出来た扁平苔癬(へんぺいたいせん)
レース状の白斑です。
頬の粘膜(頬粘膜)に出来た扁平苔癬(へんぺいたいせん)
原因不明のため、対症療法がメインになります。
ステロイド入りの軟膏とステロイドなしの軟膏を使ってコントロールします。
症状がひどい時はステロイド入りを使い、落ち着いてきたらステロイドなしに切り替えます。
ステロイド入りの軟膏を長期間使うとカンジダ菌が増殖することがあり注意が必要です。
経過観察が必要な疾患です。
しみたり、ひきつれ感、突っ張り感などの自覚症状があり、受診されるケースが多いです。
扁平苔癬(へんぺいたいせん)と似た病変に白板症(はくばんしょう)があります。
白板症は症状のないことが多く、検診で指摘されることが多いと思います。
白板症は悪性化の頻度が0.4%から3%とされていて注意が必要です。
投稿日:2023年6月16日 カテゴリー:口腔外科