口腔粘膜疾患:白板症(はくばんしょう)
こんにちは。武蔵野市 吉祥寺本町 さくま歯科 佐久間琢です。
今回は口腔外科の分野から口腔粘膜疾患の白板症についてです。
白板症(はくばんしょう)は前癌状態とされており要注意の粘膜疾患です。最近では前癌状態とは言わずに口腔潜在的悪性疾患とされています。
白斑が顕著なタイプ、白斑と赤い部分が混じったタイプ、境界が明瞭なタイプ、境界が不明瞭なタイプなどがあります。
症例です。
①舌の左側、ちょうど写真の中央に白い部分が確認できます。
このように境界が比較的明瞭で、白い部分のみのタイプは
悪性の心配は低いです。
②舌の左縁部に白い部分と赤い部分が混在し、境界があまりはっきりしません。
このようなタイプは要注意です。
組織検査の結果は悪性腫瘍でした。
白板症はタイプがいろいろありますが、経過観察は行うべき疾患です。
なかなか口腔粘膜を見る機会がないと思いますが、気になる症状は受診しましょう。
投稿日:2023年7月12日 カテゴリー:口腔外科